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中小企業における「ヒトの採用」は大手企業の「採用選考」とは根本的に異なるものだと考えます。

大手企業は「就活」という言葉に代表される「新卒採用」が主ですが、中小企業においては「中途採用」「欠員補充」がほとんどではないかと思います。これは人件費が「固定費」となり「余剰人員を抱えることができない」ためです。

また、大手企業では転勤、部門間異動などヒトに「流動性」が生まれますが、中小企業においては、転勤はない、何年間も「後輩」の入社がない等、ヒトが「固定化」する傾向にあります。

 

 中小企業における求人方法として最も多いのは、ハローワークという調査結果があります。(2015年版 中小企業白書/小規模企業白書について)

ハローワークに求人を出す際、「同一地域の同一業種の情報を検討する」すなわち他社の「動向」を事前に確認することが重要です。

同業他社の求人情報を精査して、同じ「職種」(例、事務職、営業職等)の求人が出ていた場合、他社よりも少しだけ「高い」賃金設定を行なう(「差別化を図る」)など「意思、意図」を明確にもった採用活動が、労働力人口の減少、人手不足と言われる現代においては大切です。

そもそも応募してくれるヒトがいなければ、書類選考や面接すら出来ません。

 

 あわせて「長期的な展望」に立ち、採用、人材活用の検討を行なうべきです。今いる従業員の「棚卸」を行い、3年後、5年後の年齢の把握、それによる定年退職予定者、高齢化となる部門の予測結果等を基に、採用計画を立案、必要人員の決定、従業員の配置転換等を検討するということです。

 

また、自社の従業員の区分(例、正社員、パート、嘱託等)を洗い出し、「戦略的」に活用するという発想も今後は考えるべきです。

「我が国の労働人口における課題」(総務省26年版)で「女性が考える希望の働き方に関するアンケート調査によると、子供が3歳以下までの期間は子育て等に専念するため、就業希望は低い傾向にある。しかし、子供が4歳以降になってくると「家でできる仕事」や「短時間勤務」の希望は高まっている傾向にある」という調査結果もあり、今後は1人の「正社員」の退職に際して1人の正社員を雇い入れるのではなく、2人の「短時間従業員」(パート等)でカバーする=仕事を「シェア」するという発想に立った採用を行なうのも一つだと思います。

 

 「コストをかける」(手間、時間を惜しまない)という意識のもと、長期的展望・短期的展望も踏まえた採用活動が今後は更に重要になると個人的には考えます。

 

中小企業における「採用」について

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