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謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は大変お世話になりました。
昨年は業種業態を問わず、あちらこちらで「ヒトが足りない」「求人に応募がない」等の声を耳にしました。
実際、平成27年11月、山口県の有効求人倍率は1.27倍(山口労働局)で前月と同数値、
正社員求人倍率も0.90倍(前年同月比0.13P改善)で過去最高となっています。
「15~64歳の生産年齢人口は2013年10月時点で7,901万人と32年ぶりに8,000万人を下回ったことに加え、2013年12月時点では7,883万人まで減少しており、今後の予測では2060年には4,418万人まで大幅に減少することが見込まれている」(総務省 26年版 我が国の労働力人口における課題)
また、「総務省が17日に公表した2014年10月時点の人口推計で全国47都道府県のうち40道府県の人口が1年前と比べて減った。比較できる50年以降で11、12年と並んで過去最多だった。東京など都市部に人が流入し、域外に引っ越す人が域内に来る人を上回る「社会減」の地域も2府県増えた。」(日本経済新聞 2015年4月18日)とあるように、地方の人口は減り続けています。
山口県もマイナス0.80(全国平均マイナス0.17)で全国42位となっています。
「労働力人口の減少」と景気が良くなり仕事が増えた「都市部に人が集まる」傾向は今後も続いていくと想像できます。
このような状況において、「女性の潜在的労働力を見てみても、20~49歳においては(略)、働く意欲はあるものの就業に結びついていない者が多く存在していることがうかがえる状況となっている」(総務省 26年版 我が国の労働力人口における課題)とあるように、今後は結婚、出産で「離職」した女性を積極的に採用していくことも検討すべきだと考えます。
前々回のコラムでも書きましたが、1人の「正社員」の退職に際して1人の正社員を雇い入れるのではなく、2人の「短時間従業員」(パート等)でカバーする=仕事を「シェア」するという発想に立った採用、また「長期的な展望」に立ち、今いる従業員の「棚卸」(3年後、5年後の年齢の把握、それによる定年退職予定者、高齢化となる部門の予測結果等)の結果を基に、採用計画の決定、従業員の配置転換等を検討することがより一層重要となります。
企業経営に欠かせない「ヒト」について、計画・立案段階から「目に見えない」コストをかけるという意識が今後、さらに大切になると思います。
最後になりますが、今年一年もよろしくお願いいたします。
ヒトに関する今後の展望
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